下痢

こんな下痢は危険?!症状チェック

下痢の症状

  • 慢性的な下痢
  • 下痢や便秘などの排便異常を繰り返す
  • 緊張に伴う腹痛がある
  • 環境が変わると便秘になりがち
  • 排便によって症状がやわらぐ
  • 通勤中・通学中に腹痛や下痢を起こす
  • 休日は下痢や便秘の症状がやわらぐ

受診を急ぐ症状

  • 血便
  • 激しい腹痛や下痢
  • 吐き気や嘔吐
  • 下痢に伴う発熱や脱水症状
  • 排便後の治まらない腹痛

下痢が続く・止まらない原因はストレス?病気?

腸などに異常がないにもかかわらず、便秘や下痢を伴う腹痛が頻繁に起こる状態を「過敏性腸症候群」といいます。
これは精神的ストレスや疲労、睡眠不足、不安や悩み、抑うつなど、様々な心因的要因で起こり、特に仕事中や授業中、通勤中などストレスを感じやすい場面で下痢になる方が多くみられます。
ここでは、ストレス以外で下痢を起こす原因を、「突然起こる急性下痢」と、「症状が1カ月以上続いたり再発を繰り返す慢性下痢」の2種類に分けて説明していきます。

急性下痢

急性下痢の代表的な原因は、細菌やウイルスによる感染症や胃腸炎などで起こります。
それ以外では、暴飲暴食による消化不良や刺激物の大量摂取など、食生活の乱れが原因で急性下痢を引き起こすケースもあります。

慢性下痢

慢性下痢の代表的な原因は、クローン病や潰瘍性大腸炎といった炎症性腸疾患などによる腸内粘膜の炎症によって引き起こされることがあります。
他にも、食あたり、消化不良、抗菌薬などの薬の副作用、ストレスなどで起こる過敏性腸症候群などが挙げられます。
お薬による副作用の場合、腸内粘膜に炎症を生じることがあり1週間以上~長くて1カ月以上も下痢の症状が起こるケースもあります。

下痢の原因として考えられる病気

過敏性腸症候群

大腸内に炎症や潰瘍、腫瘍などの異常がないにも関わらず、便通異常になる病気です。
ストレスや生活習慣の乱れにより腸の働きに異常をきたすことで、腸内が知覚過敏状態になって下痢や腹痛を起こします。

感染症腸炎

胃腸に細菌やウイルスが入り感染することで激しい下痢を引き起こす感染症です。
サルモネラ菌、O-157、ロタウイルス、ノロウイルスなど様々な病原体により感染します。下痢に伴い、吐き気や嘔吐、腹痛、発熱などの症状が現れます。
市販の下痢止めの薬を使用すると悪化する場合もありますので、個人の判断による服用は注意が必要です。

大腸ポリープ

大腸内にイボのような腫瘍(ポリープ)ができることで下痢を引き起こすケースがあります。
ポリープが大きくなると腸内で便がこすれて出血したり、便通が悪くなり便秘や細い便になったりします。

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎は、大腸の最も内側にある粘膜にびらん(ただれ)や潰瘍ができる病気です。
慢性的な下痢・腹痛の症状が良くなったり悪くなったりを長期間繰り返す疾患です。下痢や腹痛以外の症状には血便があげられ、重症になれば貧血や体重減少などが起こります。

クローン病

大腸や小腸をはじめとした消化器官の様々な場所に慢性的な炎症が起こる病気で、難病にも指定されています。
クローン病の症状で特に多くみられるのが下痢や腹痛で、これらの症状を起こす活動期と症状が治まる寛解期を繰り返し病気が進行していきます。

大腸がん

進行してから病気に気づく方が多い大腸がんでは、がんが大きくなるにつれ腸内が狭くなり便秘気味になったり、便秘と下痢を繰り返すようになったりといった症状が現れます。

慢性膵炎

慢性膵炎の主な症状として、みぞうちから左の脇腹や背中にかけて痛みが生じます。
進行すると膵臓で分泌される消化酵素が減少し、食べた物を消化する働きが失われ、下痢や脂肪便、体重の減少などの症状を引き起こします。

下痢が臭いのは病気?

下痢が臭いのは病気?下痢や便の異臭以外に、腹痛や血便、発熱などの症状を伴う場合は、大腸ポリープや大腸がん、慢性すい炎など、命に関わるような病気の可能性がありますので、注意が必要です。
不安な症状がある時は、原因を特定するためにも早めに診察を受けましょう。

下痢が黒い!続く場合は病気が進行しているかも

下痢が黒いドロドロ・ねっとりした状態の黒い便は「タール便」と呼ばれており、胃や十二指腸などでトラブルが起きて出血している可能性があります。
繰り返し黒い便が出る場合は、出血の原因となる病気が進行している可能性がありますので、放置せずすぐに消化器内科で診察を受けましょう。

考えられる病気

  • 胃・十二指腸潰瘍
  • 胃がん
  • 食道がん
  • 十二指腸がん
  • 食道静脈瘤
  • 出血性胃炎など

下痢が止まらない時の対処法

  • 下痢になると脱水症状や栄養失調になりやすいので、水分・栄養補給を心がけるようにしましょう。
    特に高齢者の方やお子様は注意が必要ですので、付き添いの方がいる場合は病態をよく観察してあげてください。
  • お腹を温めて、腸内や体を休める時間を作りましょう。リラックスすることが改善にもつながります。
  • 下痢を起こしている時は、刺激物の摂取を避け、消化の良いものを摂取しましょう。

1週間以上続く場合は病院へ

たいていの下痢は1週間以内には自然に治るものですが、症状が1週間以上続く場合や、下痢と便秘を繰り返す場合は、過敏性腸症候群のほかに大腸がん、潰瘍性大腸炎など、重大な病気の可能性があります。
下痢以外に発熱や吐き気、体重減少など少しでも気になる症状があればお早めに当院にご相談ください。

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